太陽光発電にメリットはあるのか?

太陽光発電を設置して解ったこと


約10年前に家を新築した際、太陽光発電に興味が有りいろいろと調べた結果、当時は「元が取れない」と判断し設置を諦めましたが、興味が再燃して少し前に我が家にも太陽光発電を導入した「とってぃ(@mHomeLab)」です。

太陽光発電でネット検索すると、メリットやデメリットがたくさんヒットしますが、ユーザーの生の声が掲載された場所が少なく、見積もりサイトに誘導されるサイトばかり。
300万円近い投資となるだけに、設置した家庭は満足しているのか?後悔していないのか?が知りたいけど、なかなか良い情報が有りません。

自分が納得できるだけの情報を集め、それでも約1ヶ月ほど悩んだ結果、今回はメリット有りそうと判断して設置に踏み切りました。興味有るけど大金出してリスクが怖いとか考えられている方のために、売電の仕組みなどちょっと技術的な内容と、実例として我が家の設置費用や発電量と売電額をシェアします。

尚、ここに記載した内容はあくまでも我が家の事例であり、環境の差やメーカー選定等により他の家庭で同様とならない可能性が十分にあります。また技術的な説明は私が調べた範囲で知った事を記載したもので、間違いが有るかもしれない事をご了承下さい。


 ■ 設置した機器

東芝やパナソニック,京セラといった数社が太陽光発電設備を販売していますが、正直どこが良いのか解らないとか、選択の決め手が無いという方が多いと思います。

私の場合、少々割高でも発電効率が良い製品を選ぼうと考え、変換効率世界No.1と宣伝している東芝のシリコン単結晶パネルを選択しました。

太陽光発電設備の主な構成は、太陽電池モジュール(以下パネルと記載)と、パネルからの直流電源を交流200Vに変換するパワーコンディショナーです。この二つの選定によって性能が大きく左右される事になります。

前置きが長くなりましたが、下記が設置した機器です。

 ・太陽電池モジュール:SPR-250NE-WHT-J x18枚
 ・パワーコンディショナー:TPV-44M1-J4

あえてパワーコンディショナーは屋外用を選択しました。施工業者さん曰く屋外を選択する人は皆無との事でしたが、私は熱源と騒音源になるのでは?と懸念しての選択です。実際に室内設置のデメリットが有るのかは解りませんが、ユーザーにとって室内に有るメリットって殆ど無いと思うんです。

 ■ パネルからの出力とコンディショナーの役割

上記の様に、我が家は18枚のパネルを設置しました。最大出力は250W/枚ですから合計4.5KWで、一般的な容量(少し多い?)だと思います。

解放電圧(無負荷)はDC48.8V/枚で、18枚を3分割して6枚ずつ直列接続されたものがパワーコンディショナーに接続されます。よって1系統当たりDC290Vです。そこそこ晴れた日の実測では、3系統共に260〜270V程度でした。

パネルからのDC290VがパワーコンディショナーによってAC200Vに変換される事で、電力会社から供給されている家庭用電力と同等の電源として使用可能になるのです。

 ■ 売電の仕組み

パワーコンディショナーによって変換されたAC200Vは、家の外壁に新規に取り付けられた売電メーターを経由して屋内の電源ブレーカーの1次側と、電柱に接続されます。

パワーコンディショナーからのAC200V出力が、電力会社(電柱)からの電圧よりも少し高めに設定される事で、電柱からの電力よりも太陽光により自家発電された電力が優先的に家庭内で使用される事になります。

水圧の異なる水道が2本引き込まれていると置き換えて考えると解りやすいです。水圧の低い方は水圧の高い方に負けて、流れ込んでくる事は有りませんよね。さらに水圧の高い方の供給量>使用量であれば、余った量が水圧の低い方に流れていくでしょう。これが売電になるわけです。

 ■ 電圧抑制に注意

売電の仕組みが理解できた方は、もし電柱側の電圧が高かったら売電できないのでは?と疑問を持たれたと思います。

パワーコンディショナーの設定が悪かったり周囲に太陽光発電を設置した家庭が多い場合や、消費量の多い工場などの対策として電力会社が電圧を意図的に上げる事によって、電柱側の電圧が高くなる事があります。

これでは、水圧の理屈同様に高い側には流れないので売電できない状態が発生します。

更に、パワーコンディショナー側にも電柱からの高い電圧が流れ込む事になり、規定電圧以上で運転しない様にパワーコンディショナーが電圧を下げる機能が作動する可能性があり、これを電圧抑制といいます。

もし、この様な状況が発生した場合は、太陽光発電設備を設置してもらった施工業者に相談してみましょう。

 ■ 発電量はどうなの?

ここまで長々と売電の仕組み等を読んで頂きましたが、ここからは実際の発電量や売電額について記載したいと思います。

下のグラフは、日中ずっと晴天だった5月初めの発電量で、13時頃をピークに太陽の昇り沈みと同じ様な曲線を描いています。

パワーコンディショナーに接続された情報端末に表示されている発電量を30分間隔でプロットしたもので、データとし残っていたこの日の最大発電量は4.4KWでした。
我が家のパワーコンディショナーは定格出力4.4KWですから、最大値に到達する時間帯も有ったという事です。


インターネットで調べたところ、5月は一般的な屋根の角度と陽射しの入光角度が垂直になる時間帯が長いらしく,また真夏の様に周囲温度もそれほど高くない事からパネルの変換効率が高い傾向にある様です(パネル温度が高いと変換効率が下がる)

日照条件が良く周囲温度が高くなければ、ほぼ定格に近い出力に到達するという事は解りました。

 ■ 雨や曇りの日は?

下の写真の様な曇って全く太陽が見えていない状態での発電量を確認したところ、0.45KW程度でした。私が選択した東芝製パネルは、この様な曇り空でも少しですが発電してくれます(他メーカと比較はしていません)

我が家の場合、IHクッキングヒーターや電子レンジを使用していない時間帯は、0.4〜0.6KW程度の消費量しかありませんので、曇り空でもある程度明るければ家庭で使用する電力は太陽光発電でギリギリ賄える状態です。

 ■ 金銭的に得なのか?

太陽光発電を設置しようと考えた時、金銭的なメリットが出るのか出ないのかが大きな決定要因になりますが、こればかりは試してみないと解りませんよね。販売業者の営業マンは"設置しないと損"みたいな売り込みをしますが、料金シミュレーションを見ても何だか確信が持てませんでした。

前置きはこのくらいにして、5月中旬から6月中旬の1ヶ月間の売電と買電金額を見てみましょう。

  売電金額:13,160円 (376kwh)
  買電金額:  7,755円 (509kwh)
                   [内訳]
                   6kwh ---ファミリータイム(8〜10時)
                   10kwh ---デイタイム(10〜17時)
       101kwh ---ファミリータイム(17〜23時)
                 392kwh ---ナイトタイム(23〜8時)

我が家の売電単価は35円/kwhですので、計算通りの支払い金額です。
買電については、日照時間内はほぼ太陽光発電で賄えており、日没してからの夜間と電気温水器が作動する深夜が買電量の大変を占めています。

実際の電力使用量は815kwhです。306kwh(815-509)を太陽光発電から使用していますから、単価15円/kwhとして概算すると4,590円分を太陽光発電により節約できている事になります。

売電の13,160円と合わせると17,750円を太陽光発電により得ており、ここから設備設置費用16,787円/月(ローン)を引いた963円が収入です。

 ※あくまでも、発電条件の良い5月中旬から6月中旬の1ヶ月間の実例です

上記の収入963円/月を見て"全然ダメじゃん"と思われるかもしれませんが、そんな事はなくて、電気を普通に使ってるのに約千円貰えるんです。これって良くないですか?

1万円を超える電気代を毎月支払って何も残らないのなら、そのお金で太陽光発電設備を買った方が良いと思います。これって販売業者の営業マンの決まり文句ですが、本当にその通りだと今は感じています。

 ■ 〆

大切なマイホームの屋根への設置ですので、施工ミスによる雨漏り等のリスクなど考えると踏み切れないと悩んでいる方も居るかもしれませんが、指示瓦という太陽光パネルを設置する専用瓦に置き換える様な施工方法も有りますので、納得するまでしっかり調べてみては如何でしょう。

殆どの太陽光発電設置には、リアルタイムに発電量や消費量等を確認可能なモニタが有りますので、家族の節電意識が一気に高まりました 。0.1kwの上げ下げに敏感になりゲーム感覚で節電を楽しんでます 。

尚、ローン支払い期間中に機器の故障等で出費したくないので、15年間機器交換修理保証(有償)には入っておいた方が良いと思います。

 ■ おまけ

手軽に太陽光発電を体験できる機器が意外と多く販売されてるんですね。手の届く価格帯で太陽光パネルとAC100V出力の蓄電池が有りました。停電時の緊急用とか野外電源として良いかもしれません。